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単独行

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世界の山の単独紀行

四姑娘山大峰 単独日帰り登山

中国四川省四姑娘山大峰(5025m)、日帰り単独登山
Climb Solo in A Day for DaFeng(5025m) at SiGuNiangShan in SiChuan Province of China

山麓の旅籠を出たのは成田を出て3日目の2011年615日、早朝3時でした。麓から山頂までの高度差は約2000m。高山病の危険も有るので、日本からの山岳ツアーの殆どがガイド、ポータ、馬を雇っての山中5泊の幕営キャラバン登山で企画されています。これを単独・日帰りで切って落とす事が今回目指した山行テーマでした。当日、朝2時に天候を確認すると満天の星、高度順応の為2日ほど3000m級の高地トレッキングをしてから登る積りであったのが、急遽、高度順応無しにスタートしてしまった訳です。これまで2年間、毎日2時間のジョギング、1時間の水泳、2時間の自転車で心肺機能を高め、20k減量した鍛え抜かれた身体に何の不安も有りませんでした。

中国四川省、ヒマラヤ東端に位置する四姑娘山。35キロの範囲で連綿と続く四つの峰にパンダを守るため四人の姉妹が協力して虎を退治したという伝説で付けられた名前です。雄大な森林、渓谷や沼沢、草原や湿原などで独特の大自然を形成しています。主峰・四峰は海抜6250m1981年に日本の同志社大学隊により初登頂されています。主峰より三峰5355m、二峰5276m、今回登った大峰(長女峰)と連なっています。
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ブルーポピー咲く草原より望む四姑娘山         大峰頂上岩壁

大峰へのアクセスに馬を使う場合、谷筋を通って行くのですが、今回は時間短縮の為、尾根筋を取りました。ヘッドランプの灯りを頼りに5時間程登って、ブルーポピー咲く美しい草原に出、トレールの先に朝日に輝く四姑娘山が見えた時には思わず歓声を上げていました。行き交う人は全く無く、ただ放牧の牛だけがエールを送ってくれ、ルンルンとホッピングが出るほど素晴らしいトレールでした。数回の登り、下りを繰り返して、一端、谷筋に下ると大峰のアタックキャンプ場に出会いました。20張り程のテント村には45人の中国人キャンプキーパーがたむろしていて、口々に64歳の日本人、朝立ちしてここまで来たのか、と驚きの声を上げて迎えてくれました。ルートは大峰の頂上岩壁をトラーバースする苦しい急なガレバの登りに変わり、切り立ったナイフリッジへ出た時はもう午後2時を回っていました。リッジより大峰の5025mの絶頂までは、頂上岩壁の反対側の岩と雪の尾根筋を登る更に1時間のアルバイトであった。一部凍結している所も有り、アイゼンを持って行ったのは正解でした。大峰からの眺めは期待を裏切らぬ物でこの日の為に今日まで生きて来た、と本当に思えるほど素晴らしいものでした。帰路は谷筋を通り、途中酸素不足の為か幻覚に悩まされながら疲れきった体に鞭打ち、麓の村に辿り着いたのは日もとっぷり暮れた午後9時、実に18時間に及ぶ長い山行であった。
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大峰頂上直下より見た主峰、二峰、三峰    帰途立ち寄ったチベットの聖山チェンレースィの前で


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by kenkaminaga | 2016-07-21 11:45 | 登山